先日、ネット試験にて日商簿記2級を取得いたしました。私は勉強に約6ヵ月の時間と教材に約1万円程を費しましたが、この方法で勉強した方が効率がよかったな、と感じる部分がありましたので、これから勉強予定の人に検討してもらいたい勉強法についてまとめていきたいと思います!
勉強の流れ
初めて勉強する方は何から手を付ければよいのかわからないと思います。私もそうでした。
実際に試験を受けてみて、合格には問題集の問題を正確に解けるようになっておくことが重要だと感じました。
問題集の解答、答え合わせ、分からないところを調べて理解する、解き直し、の流れを繰り返す方法が合格への近道だと考えました。
オススメの教材はこの3冊
- 簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 商業簿記 テキスト&問題集
- 簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 工業簿記 テキスト&問題集
- 合格するための本試験問題集 日商簿記2級 (よくわかる簿記シリーズ)
この3冊さえ揃えれば、非常にスムーズに勉強を進めることができると思います。特に3冊目の問題集については購入必須です。
簿記を初めて勉強する人にオススメ
簿記を勉強したことがない方は以下の2冊の購入がオススメです。2級合格に必要な3級の出題範囲についても補足してくれているので、3級を勉強したことのない方にもオススメです。
- 簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 商業簿記 テキスト&問題集
- 簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 工業簿記 テキスト&問題集
実際に私もこちらのテキストを使用しました。パブロフくんというかわいい犬のキャラクターが出てきて、ドックフード工場の経営を例に簿記について学ぶことができます。例があることで用語や仕訳のイメージが湧きやすく、簿記の内容を理解しやすいテキストだと感じました。また問題の解く手順が事細かに書かれており、疑問が生じても解説を読めばわかるので、難しい内容でつまずきづらいところも良いポイントです。
毎年最新版が出ますが、簿記2級の基本的な出題範囲が大幅に変わることはないので、少し古い版でも使用できると思います。勉強後はフリマアプリで定価より少し安く販売すればすぐに買い手がつくので、最新版を購入してもよいと思います。
簿記2級を受けるすべての人にオススメ
この問題集は合格のために購入必須です!
- 合格するための本試験問題集 日商簿記2級 (よくわかる簿記シリーズ)
実際に試験で出題されるような問題が12回分入っています。さらにそのうち5回は実際のネット試験と同様にパソコンで入力し回答できるプログラムを使用することができます。第1回から後半の第12回に進むにつれ、問題が難しくなっていく仕様になっています。単元ごとに例題と解答のまとめたページもついているので、試験前に短時間でポイントを確認することもできます。
毎年最新版が販売され、SS版(春夏)とAW版(秋冬)の年に2種類が販売されます。ネット試験は開始されたばかりということもあり、出題問題の傾向などの情報が少ないと思いますので、可能であればできるだけ最新版を用意する方が良いと思います。こちらも勉強後はフリマアプリで定価より少し安く売ればすぐに買い手が付きます。
試験に向けて、勉強で意識すること
- 基本の仕訳の問題(大問1)と工業簿記の問題(大問4、5)は解答数に対して配点が高いので、その正答率を高くする。
- 商業簿記の問題(大問2、3)は解答に時間がかかり、かつエネルギーが必要なので、毎日の学習で完璧に解けるようにする必要はない。5割程度正答できることを目標にする。
- 詰め込みで勉強すると頭を使いすぎてケアレスミスが増えるので、試験まで余裕を持たせたスケジュールにする。
具体的な勉強法
上記教材を使用した具体的な勉強方法について説明していきます。
初めて簿記を勉強する人は基礎を学ぶことから始める
まず初めにテキストで試験の出題範囲と基礎を学びます。
パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 テキスト&問題集は単元ごとに練習問題が用意されています。テキストを読み、練習問題を解く流れで一通り最後まで読み進める方法が一番効率よく勉強が進みます。覚えることの量は工業簿記の方が少なく、商業簿記の方が多いです。初めに工業簿記、次に商業簿記の順でテキストを読み進めるのがオススメです。
私はテキストの内容をまとめながら、練習問題もノートに書き写してから解くように勉強を進めましたが、テキストを読み終えるまでにかなり時間がかかってしまいました。よって、ノートにまとめる作業は不要だったと考えました。勉強に時間をかけすぎてしまうと最初に勉強した内容を忘れてしまうので練習問題を解きながら前の説明のページを読むような流れでできるだけ時間をかけずに勉強を進めていくのがポイントです。
テキスト&問題集は基礎的な内容を理解できるように構成されているので、練習問題の難易度はかなり低めに設定されています。この練習問題を解けるようになるだけでは実際の試験問題を解くことは難しいと思います。
問題集で実際の試験に備える
そこでより実際の試験形式に近い、合格するための本試験問題集 日商簿記2級 (よくわかる簿記シリーズ)を解きます。
下準備
解答用紙とネット試験対策のプログラムはTACのWebサイトにありますのでダウンロードします。パソコンで回答できない回の問題のみ解答用紙を印刷します。(私はコンビニでA4に2ページ分入るようにして印刷して、計500円くらいでした。)
ネット試験対応の問題はパソコンで解答するようにしましょう。実際の試験のイメージトレーニングになりますし、試験時間も自動で計測してくれます。また答え合わせが自動でできるので、紙で解くよりも採点の手間が省けます。
第1回を解く
初めて解く際に、1問も解くことができないくらい難しく、衝撃を受けると思います。しかしこの問題集に出てくるような問題が実際の試験でも出題されることとなります。
問題の難易度は第1回から第12回にかけて難しくなっていくので、順番に第1回から解いていきます。初めは全く解けないと思いますので、第1回のみ一通り問題を読んで解答できるものは解答し、解説を読み、解きなおし、第1回の問題を全て解けるようにします。何度も間違えた問題には後でわかるように印をつけておきます。
初めて聞く単語や問題文の意図がわからない部分が出てくると思いますので、上記テキストで確認するかインターネットで調べて理解するようにします。わからない点の多くは簿記3級の内容だったりします。(私はそうでした)
第2回~第8回を解く
第1回が解けるようになれば第2回を解きます。初めて問題を見たときよりも少しは意味がわかる問題が増えていると思います。一通り読んでわかるところを解答します。答え合わせをし、解説を読み、間違えた問題のみを解き直します。この際、間違えた問題には印をつけておきます。
この流れで第8回まで問題を解いていきます。
第9回~第12回を解く
第9回あたりから(第8回もやや)問題の難易度が急激に上がります。大問2、3は考え込みすぎると頭痛がして思考力が低下するので、さらっと流すような解き方をお勧めします。初回は一通り問題に目を通し、解答後に解説を読み、なんとなく理解できれば良いです。大問1、4、5についてはこれまでと難易度はそこまで変わりませんので、答え合わせをし、解説を読み、間違えた問題のみを解き直します。この際、間違えた問題には印をつけておきます。
第1回から第12回の間違えた(印をつけた)問題のうち大問1、4、5のみ解き直す
一度解いたことのある問題がどれだけ解けるか。これがかなり重要になってきます。
流石に12回分の問題を解いていると、初めに解いた第1回の内容は忘れているものです。したがって、理解できていれば、正答できるということです。
第1回から順に、第12回までの間違えた大問1、4、5のみを再度解き直します。大問1、4、5は短時間で解けるため解き直しが容易で、正答率が得点に大きく影響するため、優先的に解き直しをします。
第1回から第8回の間違えた(印をつけた)問題のうち大問2、3のみ解き直す
大問2、3は解答に時間がかかり、部分点もあるため、すべてを完璧に正答できるまで解き直す必要はないと考えます。また出題パターンがある程度決まっているので、第1回から第8回までがある程度解けるようになれば、大問2、3の5割以上の点数を取れるようになると思います。
時間があれば、第9回から第12回の大問2、3を解き直す
試験まで時間があるのであれば、第9回から第12回の大問2、3を解き直します。しかしこのような問題が実際に出題された場合には時間的にすべての解答欄を埋めることは不可能であると考えられますので、5割程度の部分点が取れるように解き直しができれば十分だと思います。
仕訳を集中的に確認する
正答率に関係なく、大問1で出題される仕訳の問題を第1回から第12回まで全て解き直してください。また問題集の初めのページに仕訳のパターンをまとめた例題がありますので、その内容をすべて確認してください。
試験日1、2週間前
第1、2、6、7回の大問1から5を実際の試験と同じように90分以内で解きます。間違えた問題があれば解き直します。
点数の取れていない大問が、大問2、3の場合は、商業簿記が苦手ですので、第1回から第8回の大問2、3をすべて解き直してください(第9回から第12回は応用問題が多いため割愛)。大問4、5の点数が取れていない場合は第1回から第12回の大問4、5を全て解き直してください。
第1、2、6、7回を解いて得意不得意を判断する理由としては、実際に受けたネット試験で出た問題に基本的な内容を問うものがあったからです。また、総合的な試験のレベルは難易度の中間にあたる、第6、7回が最も近いと感じたからです。
試験当日
仕訳を確認します。その他苦手なところがあれば、確認してください。
試験までは少し頭を休ませるようにしてください。
私が合格までにやったこと
私は試験までにこの問題集を第1回から第12回まで3周程度勉強しました。試験直前には問題集の第1、2、3回で80点程度を取得できるようにしていました。仕訳と工業簿記が苦手でしたので、第4回から第12回までの大問1、4、5を集中的に解き直しました。また、試験直前に確認した問題集の仕訳のまとめからほぼ同じような問題が出題されました。結果、実際の試験では30分程度の見直しの余裕もあり、81点を取得し無事合格できました。
こちらでも説明しています。
試験は落ち着いて挑戦しましょう!
試験問題を目にしたとき、問題集を第1回から第12回まで解いた方ならきっと思うはず、「構えていたより簡単だ」と。(私はそうでした)
試験を受けるイメージは、パソコンで解答できるプログラムを使って勉強していれば、なれたものです。(注意事項の画面など、ほぼ同じような画面が表示されます。)
緊張しそうになりますが、どうか落ち着いて解いてください。
合格目指してがんばってください!
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